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はじめに「電子キャッシュ」「電子マネー」「電子財布」‥‥表現もまだあまり統一されていないようだが,要するにキャッシュ(現金)をデジタル化しようとする試みが,あちこちで始まっている。これらの「電子マネー」の形態としては,現在のところ,2種類のものがある。 その1つは,ICカード(外国では「スマートカード」と呼ぶ)を利用したタイプ。これは,現在の銀行の地位を脅かすことがない方式(手数料収入が引き続き銀行に入ってくる)なので,銀行などが推進しようとしている。例えば,イギリスのロンドン郊外スウィンドン市や,香港の香港島太古城と九龍新界の沙田で,実用化に向けた実験を行なっているモンデックスなどがその例である。 もう1つは,ネットワーク型と呼ばれるタイプだ。こちらは,アメリカ・ミズーリ州のマーク・トウェイン銀行が発行を開始したe-cashなどが代表例だ。 これらの電子マネーの普及によって生じる変化に対しては,二つの可能性があると思われる。第一に,従来,金融機関の入って来なかったような小口の取引にまで,金融機関が入ってくるチャンスを与えるかも知れない‥‥という可能性。そして第二は,従来,金融機関が手数料収入を得てきた分野にまで電子マネーが進出してきて,既存の金融機関の経営を脅かす可能性。無論,どちらへ進んでいくのかは現状では全くわからないし,予想だにしなかった第三,第四の道へ変化していくことも考えられます。 実験や新技術などのトピックを収集しながら「未来予想図」を少しずつ描いていくこと,これがこの卒業論文ホームページの趣旨の目標だ。
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