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(Original:Aug.13.1995 / Updated:Aug.25.1998)

東京都東大和市の老人福祉

Aged Woman

東大和市の老人福祉の制度・施設・サービスの概況

  1. 市内の市以外の老人福祉事業主体及び老人同士の親睦団体
    1. 東大和市社会福祉協議会
    2. 市から独立した形で,市からの補助金及び市民有志からの寄付によって運営されている団体。独自の社会福祉事業と市から委託を受けた事業を運営している。

    3. 東大和市シルバー人材センター
    4. 労働意欲を持った60歳以上のお年寄りに対して,その永年の特技や体験を生かす仕事ができるよう,市が助成し,市から独立した社団法人として運営されている。

    5. 老人クラブ
    6. 老人相互の親睦を図り,老後の生活をより明るく楽しいものとするため,市内には市と市立老人福祉センターのバックアップにより,市内に18の老人クラブが活動しており,その会員数は約1,800人となっている。それぞれが市とは独立した任意の団体である。

      老人クラブ名はそれぞれ,芋窪長生会,蔵敷長生会,奈良橋長生会,高木福寿会,狭山福寿会,清水福寿会,南街長寿会,東友会,幸の会,泉くらぶ,湖畔の集い,新堀ときわ会,袖縁クラブ,芝中ことぶき会,上北高砂会,好友会,新成会,桜寿会(以上18団体)である。

  2. 市内の老人福祉施設
    1. 在宅介護支援センター
    2. 在宅の寝たきり高齢者等の介護者などに対して,介護に関する相談に応じている。

      • さくら苑(桜が丘2-122-4)

    3. 老人福祉館/老人福祉センター
    4. 60歳以上のお年寄りを対象とした施設。趣味,教養,レクリエーションなどでの利用を想定している。

      • 南街老人福祉館(南街6-30-1)
      • 向原老人福祉館(向原6-1)
      • 老人福祉センター(奈良橋4-600)
      • 上北台老人福祉館(上北台2-865-9)

  3. 主な高齢者福祉サービス
  4. 東大和市内の福祉施設(さくら苑)
    1. 概要
    2. さくら苑は,1994(平成6)年4月に開設されたばかりの市内で最も新しい福祉施設であり,特別養護老人ホーム,在宅サービスセンター,デイセンター,在宅介護支援センターが一体となった総合福祉施設である。敷地面積は2,300m2,鉄筋コンクリート造地上4階(一部5階)の建物は延床面積3,979.364m2で,かなりゆとりを持って作られている。運営は社会福祉法人・多摩大和園が行っている。

    3. 「さくら苑」の歴史
    4. 1968(昭和43)年12月,前法人が認可され翌年から特別養護老人ホームの運営を開始したが,経営不振のため1971(昭和46)年9月に現法人に引き継ぐ。

      1972(昭和47)年2月,法人名を現在の「社会福祉法人・多摩大和園」に,施設名を「多摩大和老人ホーム」に変更。また,1984(昭和59)年10月,在宅老人給食サービス事業も開始。

      1993(平成5)年4月,施設名を「やまと苑」に変更。

      1994(平成6)年4月,従来の特別養護老人ホームに加えて,市の委託事業である高齢者サービスセンター,在宅介護支援センターを併設した「さくら苑」を開設し現在に至る。

    5. 職員構成
    6. 職員数は約70名。この中から毎日20名が各種勤務にあたっている。施設入居者・利用者の健康管理を担当する医務部はこのうち5名(特別養護老人ホーム担当3名,サービスセンター担当2名)である。

      調理業務は,東京グランドホテル外販サービス(株)医療給食部に委託しており,苑所属の栄養士の監督の下,職員10名(うち栄養士3名)が勤務している。

      このほか喫茶室(ラウンジさくら)には精神障害者共同作業所と協力団体から3名が派遣されている。

      (※ 上記記述に関しまして,私の引用した資料の認識に誤りがあるとのご指摘をあとりえトントンの職員の方からいただきました。謹んで訂正させていただきます。1998-08-25)

    7. 安全対策
    8. 火災や地震などの非常事態に対しては,スプリンクラー・非常通報装置・炎センサー・居室煙感知式ドアなど最新鋭の設備を備えている。その他,老人特有の安全対策としては,徘徊センサー・トイレセンサーを設置し,各階の段差をなくすなど,細心の注意が払われている。

    9. 各施設の業務内容
      • 特別養護老人ホーム・さくら苑
      • この施設は入居者定員80名,ショートステイ及びナイトケアの定員が6名であるが,入居希望者の多い特別養護老人ホームの現状を反映し,1994(平成6)年4月の開苑後1か月で定員に達してしまっている。

        居室は,2〜4階に個室18室,2人部屋1室,4人部屋15室の計34室あり,この他に短期宿泊者(ショートシテイなど)用の個室もある。

        職員は,ヘルパー,相談員,看護婦,マッサージ師,理学療法士,栄養士,事務員が配置されている。新設の施設であるために20歳代の新人職員が多いのが特徴である。このほか,常勤ではないものの,内科医が週2回,精神科医が月2回,診療や医療的な相談にあたっている。また週2回,機能回復訓練指導が行われている。

      • サービスセンター・さくら苑
      • この施設では「東大和市在宅サービスセンターさくら苑」と「東大和市ふれあいデイセンターさくら苑」の2部門を併せてサービスセンターと呼んでいる。週当たりの利用者数はのべ180名前後で,利用者登録数はほぼ定員を満たそうとしている。

      • 東大和市在宅介護支援センター・さくら苑
      • 「在宅介護支援センター」事業は高齢者対策の一環で制度化され,都内に39か所設置されている。東大和市では最初の施設で,市内に居住する在宅で介護をしている家族,高齢者世帯,単身高齢者に対して,行政機関と協力しながら支援業務を行っている。

        この施設では,相談員と看護婦の合わせて3名が常駐し,以下の業務を行っている。

        • 市の保険・福祉サービスの紹介
        • そのサービスの申請の代行
        • 福祉機器の紹介や購入の手伝い
        • 相談業務(来苑・電話・訪問)
        • さくら苑全体のサービス窓口
      • ラウンジ「さくら」
      • このラウンジは,精神障害者共同作業所「あとりえトントン」「第二あとりえトントン」のメンバーと,そのトントンで昼食作りを手伝っている消費者グループ「湖畔の会」(※東大和市は市内に多摩湖(村山貯水池)がある)及び元作業所指導員で構成されており,常時3人が担当している。が,雇用訓練の場として就労している。

        (※ 上記記述に関しまして,私の引用した資料の認識に誤りがあるとのご指摘をあとりえトントンの職員の方からいただきました。謹んで訂正させていただきます。1998-08-25)

        特別養護老人ホーム入居者の「3時のおやつ」やそのたサービスセンターの利用者に利用されているために年中無休(午後1時〜6時)で営業しており,一般利用者にもコーヒーやクリームあんみつなどを全商品¥100で提供している。

    10. 施設の問題点
    11. この施設は新設であり,東大和市の高齢者福祉推進の拠点施設として開設されたことから,施設面あるいはサービス面での問題点はほとんど見当たらない。

      しかしながら,7万人近い人口を抱える東大和市で在宅介護を支援する施設が事実上1か所しかないとは心許ない。これから21世紀に向かって,老人の割合が増えることはあっても減ることはないから,こういった施設ももっと増設しなければならないだろう。

      立地的な面での問題もないとは言えない。「さくら苑」は市のほぼ南西端に位置している。北部(狭山丘陵寄り)に住む住民にとっては(送迎バスがあるとはいえ)利用し辛いのではないか。

      21世紀には4人に1人が高齢者となる「超高齢化社会」がやってくる。従来の福祉を始め,保健,医療,住宅,まちづくりなど行政の総合的な取り組み・サービスが求められていくことになる。老人福祉と言う分野に絞ってみても,在宅介護の支援拠点はもちろん,特別養護老人ホームに関しても「さくら苑」の80名の定員が開設後1か月で埋まってしまう状況であることからわかるように,非常に需要が多いのである。これからこうした施設を,旧来の老人福祉館等を発展統合する形で,増設していく必要があるのではないだろうか。


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